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腎臓病と運動
激しい運動がよくない理由
慢性腎不全などで通院していると、日常生活における食事や運動、
働き方などについて医師から指導を受けたりします。その際、激しい
運動を避けるように注意されたりするでしよう。
では、なぜ激しい運動が腎臓に影響を与えるのか。簡単に言うと、身体の
筋肉を使う事で、クレアチニンや尿素などの老廃物が溜まります。
腎臓の仕事の1つに体の中の老廃物を取り除く作用があり、老廃物が
溜まれば溜まるほど腎臓の活動が増えていきます。
また運動することで汗をかき、体内の水分が急激に失われると、腎臓が体内の水分の調整役となり、仕事を増やすこととなります。
その他に、腎臓は原尿を作る為に1日ドラム缶約8本分(約1.5トン)の血液を必要としますが、筋肉を使うと血液が筋肉のほうへ多く流れ、腎臓へ流れる血液の量が減ってしまいます。
どうして、適度な運動が必要?
激しい運動は良くないですが、だからと言って、寝てばかりで、筋肉を
動かさないと筋肉が痩せてしまい、体力が落ちてしまいます。また、
透析期になると逆に運動が奨励される場合もあります。体力が低下しない
ように適度な運動を心がけ、医師の指示のもと、行うようにしましよう。
チームプレイはできるだけ避ける
チームプレイは自分のペースで行うことができず、ついつい無理を
してしまいがちです。できれば自分のペースを守ることができ、
こまめに休憩のとれる運動が望ましいといえるでしよう。
軽いジョギングや早足散歩、サイクリング、ストレッチ、ラジオ体操
などを疾患の度合いにもよりますが、20~30分ほど行う事が良いです。
ただ、こまめに休憩をとるようにしましょう。ゴルフなどのように仲間で
行う場合は、自分のペースでこまめに休憩が取れなければ、避けること
をおすすめします。
夏はとくに注意!
夏になりますと、汗をかきやすく、また入浴でも大量に汗をかきがちに
なりますので、これも激しい運動と同じことになりますので、注意して
下さい。また、夏に食べるスイ力などの果物や生野菜類は力リウムが
溜まるので、制限かけられていらっしゃる方は食べ過ぎないようにご
注意して下さい。
また、冷房を使用する頻度が増え、冷房で身体を冷やしてしまうと
それも腎臓にはよくありません。上着を羽織るなど、なるべく身体を
冷やさないようにしましょう。寝冷えや寝汗もよくありませんので、
部屋の温度調整をしっかり管理しましょう。